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MERRY PHOTO DIARY

撮影 舞子公園

搭載:2016/6/7
撮影:2016/6/1
ロケ地:神戸市垂水区

世界最長は伊達じゃない!



海峡風景を眺めに〜♪
舞子公園に行ってきた。



明石海峡大橋を間近で見られる都市公園。
駅をまたぐほどの広さを誇る公園で、区分けされた地区ごとにそれぞれ場所にちなんだ施設が建てられている。

かつては老松の林と海峡の風景が広がる公園だったが…
地図を見て分かる通り松林をつぶすように駅と線路が敷かれてしまっている。
現代にありがちな生活重視の開発設計を行っている近代化の悪癖ともいえるだろう。
なんとも悲しい光景だ…。



自分も含め、当時の風景を知らない人からすれば今の景観でも十分に絶景を楽しめる。
様々な施設が建てられ見どころは満載だ。
今回は施設が多い南地区を中心に撮影を行った。



世界一の大きさを誇るつり橋、明石海峡大橋。
1998年に開通。本州〜四国や淡路島への主要交通網である。
別名「パールブリッジ」とも呼ばれ、ここ神戸と淡路島を結ぶ交通の要となっている大橋である。



全長3991m、主塔298.3mの世界最長のつり橋であり、開業から10年世界一長い橋としてギネス記録を保持している。
主塔の高さは神戸ポートタワー(108m)のおよそ3倍、東京タワー(333m)より30cmほど短い高さとなっている。

ちなみに世界一高いタワー、東京スカイツリー(634m)の約半分の高さである。
こちらは世界一高いタワーとして現在ギネス記録を保持している。



明石海峡大橋開通により、交通網に様々な利点が生じた。

かつてフェリーを使わなければ行けなかった淡路島が道路を通って行けること、四国地方への移動距離が大幅に短縮された等、この橋がもたらした恩恵は数知れない。

橋ができる以前、本州から四国へ行くには和歌山からフェリーを使うのが定番であった。
橋開通後、距離と移動時間が大幅に短縮され賑やかな神戸市内に立ち寄れることもあり、和歌山県経由主体から兵庫県経由主体に移り変わった。

なお、フェリー業界は歯が抜けるように顧客を失ったとか…。

建設費用に対して採算が合わない等の理由から、鉄道は通っておらず道路専用橋となっている。
公共の交通網を使って淡路島へ行くには高速バスを使って明石海峡大橋を渡ることとなる。



下から覗くとこんな感じ。
これを無事故で作ったというのだから、日本のモノづくりにおける信頼の高さがうかがえる。
もちろんメンテナンスもバッチリ。遠目では錆など見当たらない。



つり橋の命であるメインケーブル。
ケーブル一本作るのに、ストランドという六角形のワイヤー束が290本使われ、そのストランドを1本作るのに127本のワイヤーが使われている。
つまり、ケーブル一本当たり36830本のワイヤーが使われていることになる。

理論上、このケーブル一本で約6万トンもの重量を支えることができる。
メインケーブルの本数は片側に1本ずつ、つまり約12万トンまで支えることが可能である。



拡大するとこんな感じ。
しっかりワイヤーが詰まっている。
わずかに隙間があるのは錆防止で内部に風を送るためである。



アンカレイジ。またの名を橋台。
つり橋のメインケーブルを固定するコンクリートブロックである。
メインケーブルが支える重量を受け止めて地面に受け流す、まさに縁の下の力持ち的な役割である。

中にエレベーターがあり、展望施設「舞子海上プロムナード」へと続いている。



舞子公園のモニュメントの一つ「夢レンズ」
明石海峡大橋の生みの親「原口忠次郎」の顕彰碑である。

3種の異なった岩肌が重なったメビウスの輪を模しており、それぞれ人・自然・科学を表している。
明石海峡大橋になぞらえるなら、橋によって結ばれた本州・淡路・四国となる。

この3つの相が調和し、円空から未来への発展を展望している。



裏から覗くとこんな感じ。
明石海峡大橋の全体は写せないが、一部なら写すことができる。



根上がりの松。

かつて舞子の浜では「白砂青松」と呼ばれる海岸風景が広がっていた。
しかし、近代化の影響でその風景は失われつつあった。

そこで、かつての「白砂青松」を取り戻そうという試みが2004年から行われその一つが盛り土で松を育てるというものである。
まず盛り土で松を育て、十分に育ったら盛り土を取り除き、美しい「根上がり松」の完成となる。

計画上では50〜100年後に「白砂青松」が完成すると言われている。



根上がり松再生事業のシンボルであるモニュメント。
このシンボルに腰かけて完成した根上がり松を眺める構想だが、実現できるかどうかは神のみぞ知る。



明治天皇歌碑。
舞子の風景を愛していた明治天皇が行幸された際に詠まれた御歌がこの歌碑の4面にそれぞれ刻まれている。



正面の歌碑。
「播磨潟 舞子の浜に 旅寝して 見し夜恋しき 月の影哉」

こちら、上の写真よりトリミング。
拡大表示してもブレやノイズが少ない、まさに高級コンデジの賜物だ。
少なくとも携帯カメラの写真では実現できない、出来たとしてもノイズの多い写真になってしまう。



少し移動して松林が茂る中央地区へ。



3本の老松を中心に松の樹が覆い茂る場所で、散歩道としても知られている。
ここに植えられている松の多くは明石海峡大橋の建設に伴いここへ移された。



休憩所。
特に特徴は無いが、風情は感じられる。ここで昼食をとるのも良いだろう。



駅前にある公園「舞子デッキ」。
所々に松の樹が植えられている。



最後はベストショットで締めくくる。
世界最長は伊達じゃない!