参拝 氣比神宮
搭載:2019/7/27
撮影:2019/7/10
ロケ地:福井県敦賀市
令和元年!
世間のムードは沈痛気味で、神社は静かに御祝よ。
氣比(けひ)神宮。
福井県敦賀市に鎮座する、北陸道の玄関口として重要視されている格式高い神社。古代から中世にわたり広大な社領を有し、越前国の一宮と称えられる。
後の敗戦で社領は減り、空襲で社殿が焼失するなど戦災による衰退があったものの、現代では本殿・社殿とも再建され神宮としての品格を保っている。
祀られている祭神は7柱。
本殿に祀られている主祭神の「伊奢沙別命」は、笥飯大神(けひのおおかみ)、御食津大神(みけつのかみ)と称される氣比神宮特有の祭神。「ケ」は食物、「ヒ」は霊を意味することから食物神として崇められ、水産業が盛んな地元では航海安全・水産漁業のご利益として崇拝されている。
文で見どころ・パワースポット紹介よ。
見どころである大鳥居。重要文化財指定の建造物よ。
江戸時代前期の正保2年(1645年)に造営されたもので、木造両部型・本朱漆仕様・高さ36尺・柱間24尺の大鳥居。国の重要文化財に指定され、春日大社の一の鳥居、厳島神社の両部鳥居と並んで日本三大鳥居と呼ばれている。
両部鳥居型の特徴である稚児柱(稚児鳥居ともいう)。控柱と呼ばれる四脚が軸となる柱を支えるよう固定されており、脚が計6本となることから重心が安定し、地震や暴風など災害にはめっぽう強い。
北陸地方では豪雪地帯になりやすく、雪が積もった重荷で倒れないようにと、この型を採用したらしい。自然災害に敏感な古人の知恵ってヤツよ。
かつて境内東側にあった初代鳥居は暴風により倒壊したものの、のちに西側に再建されたこの鳥居は昭和20年(1945)の敦賀空襲の戦火を耐え抜いた。
境内の本宮や拝殿などは焼失し大鳥居のみ倒壊しなかったのは、幸運か神の御加護か。
解説はざっくり境内散策な。
パワースポットの長命水。
大宝2年(702年)頃、修営中に突如湧き出したとされる地下水。合祀された御祭神7柱が宿る神水であることから、長命のご利益があるのだとか。流水に亀を設えているのは長寿の象徴として。伊弉諾神宮の石造と同じようで微妙に違う。
地下水なので、外気の温度にかかわらず冷水している。参拝客のもてなしで柄杓が備えられているので、手水舎の作法で清めるべし。
いつもの手水舎も備わっている。
天然記念物のユーカリ樹。
昭和11年(1936年)に陸軍関係者から武運を祈願して献木された。敦賀市指定天然記念物。
俳人「松尾芭蕉」の石像。
俳諧「おくのほそ道」の道中にて敦賀の地を訪れており、気比神宮から見上げる中秋の名月を楽しみに訪れたという。前日の夜は立派な月を見れたものの、翌日の夜になると天候不順で月が見れなかった。天候が変わりやすい北陸の風土を表し、
「名月や北国日和定めなき」
と一句残している。
ここから拝殿、そして御神体が眠る本殿へ。
ここにはかつて大鳥居と同じ構造の中鳥居が鎮座していたものの、平成30年(2018年)9月の台風の被害に遭い解体されることとなった。歴史的建造物といえど長い年月による腐食に耐えられなかったようだ。
解体された中鳥居はそっくりそのまま復元される予定で、ご奉賛が集まり次第造営されるとのこと。
拝殿。
ご利益は主祭神にあやかるなら交通安全・海上安全・衣食住など。
拝殿から左へ。
九社の宮。
境内西方に九社の神社が設置されており、氣比大神御子神などが祀られている。
参拝はこれにれ以上よ。
若狭町へ移動、というか帰り道。
道の駅 若狭熊川宿。
昼食は自然薯(じねんじょ)蕎麦。